11月のはじめに、所要で東京へ行くことになった。
用事はすぐ終わるので車中二泊のトンボ帰りでも良かったのだが、それだとやっぱキツイし、せっかく行くので一日くらいはあっちでゆっくりしていこうと思い、都内一泊の三泊四日の旅にした。
東京へ行くときはいつも深夜の長距離バスを使って上京していた。
弘前から夜10時発のノックターン号に乗り、翌朝7時には品川に到着する。
アルゼンチンまでの30時間、飛行機のエコノミーに乗っていることを考えたら、バスとはいえ一晩寝ている間に着く深夜バスはあまり苦にはならない。普通の遠足バスと違い、長距離バスは、もちろんトイレつきで、シートは三列のゆったりタイプで往復2万円。ところがこの間乗車したときこんなことがあった。寝るために後ろの人に断りを言った後、リクライニングを倒すと「そんなに倒したらこっちがせまくなります!」と文句を言われた。もちろん最後まで倒したわけじゃない。“あんたも倒しゃ~いいじゃん!”と思ったけど、口には出さず「すみません」と、押さえ気味にリクライニングした。翌朝、後ろのほうでなにやらもめている。
オバサンA「ちょっとすみませんけど、もう少し静かにしてくれませんか?」
オバサンB「あなたのほうがうるさいでしょ!」
オバサンA「そんなことないですよ!」
オバサンB「わたし一睡もしてないんですよ。あなた、寝てる間ずっとうるさかったんですよ!知らないでしょ!わたしバスの中では寝られないからずっと起きてたんだから、あなたのほうがうるさかったんですよ!」
オバサンB「そんなはずないですよ!」
なんか聞いてるほうが恥ずかしくなるような会話で、せまいバスの中、そんな会話がひびきわたってて、気分悪くなった。バスで寝られなくて機嫌が悪くなるんだったら、汽車でも飛行機でも利用しろ!と言いたくなったけど、こちらも口には出さず・・・。
まぁそんなこともあったので、今回は汽車で行ってみることにした。
最初日本海まわりの「あけぼの」という汽車なんだけど、これがまた安い!レディース専用の1両編成で、往復16000円!“ごろんとシート”と銘うったこの列車は、寝台になってて、カーテンはついているのでプライバシーは確保できるものの寝具は一切ついてない。まぁ、横になって行けてほかの人に文句も言われずに行ける分だけ良いかも知れない。さてさて初めて乗ってみるのでどんなものかわからないけど、ちょっと楽しみでもある。
ところでアルゼンチンにも長距離バスがある。こちらは『Coche Cama』といって、後ろの人なんか問題にならないぐらい一席一席が離れている。二階建てバスで三列のシートだけど全部で35席ほどしかないのでいかにゆったりと作られているかがわかる。もちろんトイレもあるし、ディナーも朝食も出る。飲み物も豊富だし、寝る前にはシャンパンも出る。この間の訪亜の際、メンドサ州までこのCoche Camaで行ったのだが、イスはふかふかで足も思いっきり伸ばせることができて、とってもComfortable!!! この時は往復でおよそ6000円くらいだったかと記憶するが日本の長距離バスと比べると豪華中の豪華である。しかもこのCoche Cama、もっとすごいのがあってイスが180度まで倒せるのもあるという。スゴイ!いやぁ~一度乗ってみたいものだ。そうなると全部で26席くらいしか取れないので、値段も当然はるだろうが、食事は付いてるわ、ベッドのようになるわで、時間がかかるとはいえ、一晩寝てりゃぁ~着くのだからまさにExcellent!!!
さて“ごろんとシート”に食事がつくわけでもふかふかのイスがあるわけじゃないけど、今回の夜行列車を気楽に楽しんでこよう~。帰りは「上野発の夜行列車~~」になるわけで、歌の文句じゃないけど、降りた時にはいくら弘前でも雪はまだ降っていない・・・。
最近のコメント